いのうえ内科
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便潜血反応

便潜血検査とは?
便中に存在する目では見えない血液を調べるのが便潜血検査です。

   方法  
 化学的
潜血反応
 便に試験紙をつけて変色具合で判定  食事や薬剤の影響を受けやすい
 免疫学的潜血反応  血(ヘモグロビン)に対する抗体を使用して
潜血がないかどうかを調べます
 胃・十二指腸などの上部消化管の影響を受けにくいために大腸疾患のスクリーニング目的で用います。



化学的便潜血反応が陽性になる病気
 
 鼻・口  鼻出血・口腔内出血
 食道  食道動脈瘤・食道癌・食道潰瘍・食道炎など
 胃  胃癌・胃潰瘍など
 小腸  十二指腸潰瘍・小腸腫瘍・小腸潰瘍・クローン病・メッケル憩室 など
 大腸  大腸癌・大腸ポリープ・潰瘍性大腸炎・クローン病・大腸憩室など
 肛門  痔・痔瘻

 ※全てではありません.。上記疾患の可能性もあります。

免疫学的潜血反応陽性になる病気
上部消化管(胃・十二指腸からの出血の影響を受けにくく大腸疾患のスクリーニング目的で行います。市民検診などに広く用いられています。

 便潜血検査の約6%が陽性
    

 陽性患者さんの約20%…ポリープ
        
約3% …大腸癌

とも言われています。



便潜血が陽性と言われたら・・・
大腸の精密検査をお勧めします。

大腸の精密検査には注腸検査と大腸内視鏡検査があります。


注腸検査
おしりからバリウムと空気を注入しレントゲン撮影を行う検査です。


大腸内視鏡検査
おしりから内視鏡を挿入し、大腸の中を観察する検査です。
費用などは診察・検査をご参照ください。


注腸検査と大腸内視鏡検査の比較

   長所 短所  当院での対応 
 注腸
検査
・費用が安い
・痛みがない
・放射線被ばく。
・検査中に体を動かすために高齢者では困難な場合がある
・白黒であり粘膜の色調がわからない。
・検査後に下剤の内服が必要
・異常が見つかった場合には大腸内視鏡検査が必要
 不可
 大腸
内視鏡検査
・ポリープなどがあった場合には精密検査(生検)や治療も可能。
・カラーであり粘膜の色の変化がわかる。
・痛みを伴う場合がある。
・費用が注腸より高い。
・腸管洗浄液の量が多い 
 可


もし陰性であっても・・・
  • 便に血が混じる(痔のせいにしない)
  • 便秘と下痢をくり返す
  • 便が細くなった
  • 残便感がある
  • 55才以上でこれまで一度も内視鏡検査を受けたことがない
 以上の症状などがある方は大腸の検査を勧めます。



http://naika-inoue.com