アニサキスの幼虫が寄生した魚類(サバ、イワシ、アジ、イカ、タラ、ホッケ、サケなど)を食べることによって発症する病気です。アニサキス自体は体長は11mm〜37mm位の線状の回虫です。
症状
アニサキスが寄生した魚類を食べた後の数時間以内に、急激な上腹部痛や嘔吐などの症状で発症します。腹痛は、幼虫の胃粘膜への刺入による機械的刺激よりも、むしろアレルギー症状によると考えられています。
診断と治療
症状の起こる数日以内に新鮮な魚類を食べたかどうかを担当医に話をしてください。診断は胃内視鏡検査で虫体を確認することで診断は可能で、治療は鉗子を用いて摘出します。
※ヒトの消化管では成虫に発育することはありません。
その他
@マイナス20度以下で丸一日冷凍すれば死滅します。しかし家庭用冷蔵庫はマイナス5度くらいしかないので生きている可能性が高いです。
A酢でしめても死にません。生きの良いシメサバにはアニサキスは生きていることが多い。
B焼き魚や煮魚は基本的には大丈夫です。十分に火を通してください。
Cアニサキスは寄生した魚が生きている間は腸の中にいますが、死んだあとに内蔵から筋肉の方へ入り込みます。そのために寄生した魚が死んで1〜2日置いたものを刺身や寿司で食べると感染する可能性があります。
Dアニサキスは、傷がつけば死ぬので、細かく切る、しっかり噛むことも有効です。