大腸の粘膜に発生する盛り上がった（隆起）する組織を大腸ポリープといいます。食の欧米化などの食生活習慣の変化や遺伝的要素により日本でも増加しているといわれています。それに従って大腸癌も増えており、さらに大腸癌の多くは、大腸ポリープから生じると言われ早期に大腸がん検診や大腸内視鏡を受けることでこれらを予防することが大切なポイントとなります。

分類	種類
腫瘍性	腺腫	大腸上皮の腫瘍性増殖によって生じます。腺腫は、前ガン病変ともいわれ、大きくなるとがん化率も増してきます。
非腫瘍性	炎症性	炎症が原因でできたポリープで、腸の炎症性の病気が治るときに粘膜が異常に隆起したもので癌化することはありません。
	過形成 （かけいせい）	直腸に発生しますやすい非常に頻度の多いポリープです。がん化の危険性は少なくと言われていますが大きいものは治療が必要な場合もあります。
	過誤腫性 （かごしゅせい）	本来、そこにあるべき大腸の成分が過剰に発育した腫瘍で、基本的には良性です。

ポリープの形態（代表的なもの）

無茎型	Is	くびれも茎もない
亜有茎型	Isp	ポリープが粘膜との間にくびれがある
有茎型	Ip	ポリープが茎（くき）を持っている

生検（細胞の検査）

group
1	非腫瘍性で異型のない粘膜組織	正常粘膜
2	非腫瘍性で異型を示す病変	炎症性あるいは再生性変化
3	腫瘍性で軽度から中等度異型を示す病変	腺腫
4	腫瘍性で高度異型を示す病変	高度異型の腺腫
5	明らかに癌と診断しうる異型を示す病	癌

検査

便潜血反応	便潜血をご参照ください
大腸内視鏡検査	診察案内をご参照ください
注腸造影	便潜血をご参照ください

治療

内視鏡的大腸ﾎﾟﾘｰﾌﾟ切除術

　当院では内視鏡治療はおこなっておりません。治療を要するポリープが見つかった場合委は連携する専門病院へ紹介させていただいています。また、ご希望の病院などがありましたら申し出てください。