ペプシノゲン検査
ペプシノゲン(pepsinogen,PGと略す)は胃液中に分泌される蛋白分解酵素ペプシンの前駆体で、ペプシノゲンI(PGI)とペプシノゲンII(PGII)に分けられます。PGIは主として胃底腺の主細胞より分泌され,PGIIは胃底腺の他に噴門腺,幽門腺,十二指腸腺にも存在します。ペプシノゲンの約1%の量が血液中に流出し測定ができます。
※茨木市健診の検査項目です。詳しくは
検診・自費診療のページをご参考ください。
PG I:胃底腺領域
PG II:幽門腺領域・十二指腸
萎縮性胃炎は胃底腺領域が減少し、幽門腺領域が広がっていきます。そのためにPG Iは低下しPG IIは増加します。そのためにPGI/PGII比は総体的に低下します。
検査結果
陰性…T値70以上かつT/U比が3以上。 |
症状あれば内視鏡を受けてください |
陽性…T値70未満かつT/U比が3未満。 |
内視鏡を受けましょう |
中等度陽性…T値50未満かつT/U比が3未満。 |
強陽性…T値30未満かつT/U比が2未満。 |
検査結果で疑われる病気
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胃潰瘍 |
十二指腸潰瘍 |
胃炎 |
萎縮 |
胃癌 |
PG I |
↑ |
↑↑ |
↑ |
↓ |
↓ |
PG II |
↑↑ |
↑ |
↑ |
↑〜↓ |
↓ |
PG I/PG II |
↓ |
↑ |
↓
(相対的) |
↓↓ |
↓↓ |
※かならずとは限りません。
※潰瘍等で治療中・胃切除後・腎不全・ピロリ菌除菌後の方は対象外になります。
さらに近年の研究にてヘリコバクターピロリ菌とペプシノゲン検査を用いた発癌の比率を出した研究(ABC検診)もあります。
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A |
B |
C |
D |
HP |
(ー) |
(+) |
(+) |
(ー) |
PG |
(ー) |
(ー) |
(+) |
高度萎縮(※) |
発癌 |
1 |
約10倍 |
約20倍 |
約120倍 |
※高度萎縮:PGI 70ng/ml未満でPGI/PGII比が3以下
もし健診結果でご自身がB・C・D郡に当てはまる方は内視鏡検査をおすすめします。
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