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茨木市竹橋町の内科クリニック。胃カメラ・大腸内視鏡・腹部エコー・各種ワクチン・特定検診・一般検診が可能です。

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膵炎pancreatitis

膵臓は何する臓器?

場所:膵臓は胃の後ろ、背骨の前にある長さ15センチぐらいの臓器です。
膵臓の働き:内分泌と外分泌があります。内分泌とはホルモンを出す働きであり、外分泌とは消化液を出す働きのことです。

膵臓の内分泌機能
@インシュリン・・・唯一膵臓から分泌されるホルモン。血糖値を下げます。
Aグルカゴン・・・・血糖値を上げるホルモン。
Bソマトスタチン・・各種のホルモン分泌を調節します。

膵臓の外分泌機能
 膵臓の腺房細胞より作られた膵液を膵管を通して十二指腸内へ送られます。膵液の中には消化酵素を多数含んでいます。
@アミラーゼ・・・糖質を分解する。
Aトリプシン・キモトリプシン・・・たんぱく質を分解する。
Bエラスターゼ・・たんぱく質を分解する。
Cリパーゼ・・・・脂肪を分解するなど

膵炎とは?

 膵炎とは膵臓の炎症であり、急性膵炎と慢性膵炎があります。両方とも同じ膵炎ですが実はまったく異なる病気です。

急性膵炎 acute pancreatitis

 急性膵炎は膵臓に急激な炎症が起きる病気です。急性膵炎がおきると膵液に含まれる消化酵素が活性化(消化酵素としての機能がはじまる。通常は不活性化しています)し、膵臓や膵臓の周囲をとかし、’やけど’のような状態になる病気です。重症化すれば命に係わる状態にもなりえます。

原因


急性膵炎の原因で一番多いのは50歳台の男性の飲酒される方です。

症状


急性膵炎の最初の症状として最も多いのは、持続的で激しい上腹部痛です。腹痛の程度と膵炎の重症度とは相関しません。また、膵臓は、膵臓は胃の後ろ、背骨の前にあるために背中の痛みを生じることも多くあります。痛みが強い時に上を向いて寝ると腫れ上がった膵臓が背骨に圧迫されて痛みが強くなり膝を抱くように体を丸くすると楽になりやすい(knee-chest position)。

診断
@上腹部に急性腹痛発作と圧痛がある。
A血中、または尿中に膵酵素の上昇がある。
B超音波、CTまたはMRIで膵に急性膵炎に伴う異常所見がある。
 上記 3項目中 2項目以上を満たし、他の膵疾患および急性腹症を除外したものを急性膵炎と診断する。ただし、慢性膵炎の急性発症は急性膵炎に含める。膵酵素は膵特異性の高いもの(膵アミラーゼ、リパーゼなど)を測定することが望ましい。


治療
※治療は外来では行えません。入院が必要です。

急性膵炎全体では約3%、重症急性膵炎では9%の方が治療の効果がなく亡くなられます。


慢性膵炎 chronic pancreatitis

 膵臓に繰り返し炎症が起こり、次第に膵臓の細胞が破壊され線維に置き換わり、膵臓全体が硬くなって萎縮していく病気です。わかりやすく言えば、手にできる’タコ’のように毎日おなじところを傷つけると硬くなっていきますよね。それと同じことが膵臓におこると考えていただければいいと思います。慢性膵炎の原因で一番多いのはアルコールですが、毎日飲酒を続けていけば膵臓が壊れて治りを繰り返すことにより’タコ’の様に固くなっていきます。これが慢性膵炎と考えていただければわかり易いかと思います。急性膵炎のように急激に起こるのではなく徐々におこる変化です。


原因

 男性では急性膵炎と同様にアルコール性が最も多く76.6%、女性では特発性が最も多く50.3%を占めています。

 慢性膵炎の原因として、飲酒だけではなく喫煙も関係していると言われています。タバコを吸うと慢性膵炎に罹りやすいと言われアルコール性膵炎の患者さんの8割は喫煙家です



症状
≪初期≫@上腹部痛や腰背部痛
A吐き気や嘔吐
B腹部膨満感、腹部重圧感など

≪後期≫
一旦症状は軽減し、さらに進行すると
上記の膵臓の機能(内分泌・外分泌)低下をきたし
@下痢
A脂肪便
B体重減少
C口渇・多尿
D糖尿病など

※慢性膵炎の痛みの特徴
@上腹部に限局する
A背部に放散しやすい
B持続性である
C鎮痛剤が効きにくい
Dアルコール、脂肪摂取によって増悪しやすい
E上を向いて寝ると痛みが強くなり、座ると軽減する

これらの症状は痛みが食事直後ではなく、数時間後(時には12〜24時間後)にあらわれやすいこと
特に暴飲暴食・脂っこい料理・ケーキなどの高脂肪食・アルコール摂取が誘因となりやすいです。

治療
大原則:禁酒

@生活習慣の改善
1. 禁酒・禁煙(たばこも慢性膵炎の増悪因子です)
2. 脂っこい食事を控える(脂肪30〜40 g/日以下)
3. 腹一杯食べない(腹6〜8分目とする)
4. コーヒーを止める
5. 香辛料・炭酸飲料などを制限する
A薬物療法
 膵酵素阻害剤
 消化酵素剤
 胃酸分泌抑制剤
 糖尿病薬
 
予後
 基本的には慢性膵炎はなおりません。そのために一生付き合う病気であり、現状よりの悪化をいかに防ぐかが治療の基本になります。慢性膵炎の治療には患者さん自身のみだけでなく家族の協力が必要な病気です。

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